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愛なき森で叫べ(Netflix)ネタバレやあらすじ!タイトルの意味やキャスト一覧も!

日本の映画監督で鬼才といえば、園子温を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

『自殺サークル』『冷たい熱帯魚』『愛のむきだし』などの作品で知られる彼の新作映画『愛なき森で叫べ』がNetflixにて10月11日に配信されました。

今回は『愛なき森で叫べ』のあらすじやキャストをご紹介します!

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Contents

『愛なき森で叫べ』とは?

夢見る若者たちが、詐欺師の男との出会いにより心を支配され、翻弄されていくという物語です。

実際におきた猟奇殺人事件から着想を得た作品ではありますが、ファンタジーやロマンスの要素を含んだ非常に見応えのある完全オリジナルのストーリーです。

あらすじ

愛知県から上京してきた青年シン(満島真之介)は、ジェイ(YOUNG DAIS)とフカミ(長谷川大)に声をかけられ、ともに自主映画の製作をすることになる。

彼らは、知人の妙子(日南響子)と美津子(鎌滝えり)に映画出演の依頼をするが、美津子からは強く拒否されてしまう。

2人は高校時代、想いを寄せていたクラスメートを事故で亡くすという衝撃的な出来事を経験しており、美津子は25歳になる今も立ち直れず、引きこもりの状態だった。

そんな美津子のもとへ、「10年前に借りた50円を返したい」という不自然な電話がかかってくる。

村田(椎名桔平)と名乗る電話の男を不審に思いながらも、美津子は村田と会うことを決める。

そして村田は、巧みな話術で好意を示し、美津子はやがて彼に心を奪われていく。

 

しかし、村田は冷酷な詐欺師であった。

かつて自身の姉も被害にあっていた妙子の話によって、村田の本性を知ったシンたちは彼を題材にして映画を撮ることを決める。

自身を映画に撮っていることを知った村田は、シンたちに興味を持ち、接触する。

天性の詐欺師・村田と、映画製作に情熱を注ぐ若者たちの出会いは、村田を愛する美津子とその家族までもを巻き込んで、凄惨な悲劇へと展開していく。

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キャスト

村田丈/椎名桔平

言葉巧みに人の心を掴み、支配し、洗脳していく詐欺師。

映画製作チームの中ですぐに中心人物になっていき、その狡猾さで、若者たちや周囲の人物を破滅へと導いていきます。

演じるのは椎名桔平
1964年7月14日生まれで、数々の映画、ドラマで活躍しています。
園子温監督の作品の出演は『新宿スワンⅡ』に続いて、2作目。

村田は冷酷ですが、表面上は明るく友好的に人と接するので、表情のギャップがすごいです。

村田役は椎名桔平しかいない!と思うほどのはまり役で、視聴者の心さえも奪いかねない怪演で、見事に天才詐欺師を演じています。

計算?された絶妙なうさん臭さがかなり決まってます!

シン/満島真之介

詐欺師である村田に心酔し、自主映画内で”村田役”を演じる青年

妙子や美津子、ジェイらとともに村田の支配による悲劇の運命をたどることになります。

演じるのは満島真之介

1989年5月30日生まれ。姉は俳優の満島ひかり。

柔和でありながら、影を感じさせる表情でシンを演じています。

村田ほどのハイテンションさはありませんが、劇中でみせる表情の幅は広く、危うさを持つ青年の存在感が画面越しから、じんわりと伝わってきます。

水島妙子/日南響子

妙子は高校時代に憧れのクラスメートを事故でなくしたショックを今も引きずっており、同じ境遇の美津子のことを気にかけています。

美津子を搾取する村田への嫌悪感を強く露わにします。

演じるのは日南響子
1994年2月6日生まれ。名前の読み方は「ひなみ きょおこ」。

過激でピュアな性格の妙子にぴったりなキャスティングで、彼女の持つ強さも弱さも表現されています。

パンクファッションもはまってます。

尾沢美津子/鎌滝えり

妙子と同様、高校時代のトラウマにとらわれ続けており、引きこもり状態の美津子。

厳格な家庭環境だったためか、危険な魅力を放つ村田に惹かれ心身ともに支配されていきます。

演じるのは鎌滝えり。
1995年4月7日生まれ。本作が映画初出演のフレッシュな俳優です。

無垢ゆえに洗脳され、狂っていく様を熱演していて、他のキャストに全く引けをとらない存在感です。

彼女の演技こそが詐欺師・村田の恐ろしさをより際立てていると言えます。

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本作の見どころ

本作は152分とわりと長めの上映時間ですが、テンポよく展開していくため、長さを感じさせません。

とくに序盤はユーモアの要素も多く、舞台劇のような演出も相まってだらけずにサクサク進んでいく印象です。

また、俳優たちの熱演・怪演はみな素晴らしく、非常に見応えがあります。

ミスキャストに感じる役がなく、全員が適役で、そこが悲劇に説得力を持たせています。

園子温監督の過去作品からの引用が多く、鑑賞していた人であれば「おっ」と気づく部分も多いはずです。

たとえば、美津子と妙子の高校時代のとあるシーンは『自殺サークル』を、

シンやジェイたちは『地獄でなぜ悪い』を彷彿とさせます。

歪んだ家族や洗脳による支配はどこか『愛のむきだし』を感じさせますし

劇中屈指の直視できない場面では、ボディを透明にするかのごとく『冷たい熱帯魚』を連想させます。

「村田」「美津子」「妙子」の名も『冷たい熱帯魚』に登場しました。

ただし過去作品との物語上の繋がりはなく、完全に独立したストーリーなので園子温監督の映画は観たことないという方でも、本作を楽しめます。

なお、エロ・グロの過激な描写や、気持ちが沈むシーンがあります。苦手な方は、気をしっかり持って鑑賞してください!

ネタバレ

詐欺師、村田。彼の立ち回りは最初から最後まで見どころです。

椎名桔平に悪役の印象がなかったので、豹変する姿が逆に恐ろしく感じます。

村田は登場した瞬間から、いやらしい存在感を発揮します。

登場人物の中で、どんどんと立場を強くしていき若者たちを支配していきます。

 

反対に、最初こそ目立たないものの、少しずつ異質さを出して視聴者にじわじわと嫌な気持ちを植え付けてくるのがシンです。

村田に心酔し、彼の支持者になります。

そして常軌を逸した行動を平然とやってのけ、実は彼自身が痛めつけられたり苦しめられる側になることは最後までありませんでした。

 

村田は冒頭で、「人を殺すときの気持ちは、男が童貞を捨てるときと同じ」という旨の発言をします。

本作では多くの登場人物が死亡しますが、村田自らが手を下したことはありません。

最初から最後までイニシアチブをとっていた村田ですが、最後の最後でそれを奪われます。

その相手は、シンです。

シンは性経験がない青年ですが、”村田の発言”を当てはめて考えると実はシンは童貞ではありませんでした。

最後に森の中で正体を明かすシンの表情は、冷たくて恐ろしく、リラックスしているようにも見えます。

良くも悪くも”動”の表情を持っていた村田との対比がくっきりしていて、鳥肌ものでした。

 

 
愛憎にもまれた美津子とその妹アミが、森の中で最期を迎えるシーンはなんとも言えないため息とともに、本作のタイトルを思い出してひどく悲しくなります。

おそらくタイトルの意味はそのまま森で起こった美津子のラストの場面を表していると思います。

最初から村田のことも妙子のことも亡くなったクラスメートのことも家族のことも愛していない、憎かった!と叫び散らす美津子。

「愛なき森で叫べ」をそのまま象徴しているシーンだと思います。

妹には「愛してるよ。……なんちゃって」、村田には「ちょっとは好きだった」と言葉を残していて、美津子の告白がすべて本心だったのか、死ぬ間際にヤケになっただけなのかはわかりませんが、英題がthe Forest of Loveで正反対の意味なのでわざとどちらにもとれるようにしているのかなとも思います。

おかしいくらいに悲劇的な展開を辿った末に、考察の余地を残してエンディングを迎えます。

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まとめ

鬼才・園子温監督の映画『愛なき森で叫べ』は椎名桔平演じる詐欺師・村田によって狂わされていく若者たちの物語です。

バイオレンスやショッキングな描写が目立ちますが、その実ロマンチックである不思議な映画でもあります。

Netflixで配信されていますので、気になった方はぜひ視聴してみてください。

園子温監督の過去の作品も配信されていますので、あわせてみてみると面白いかもしれません。

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2 件のコメント

  • タイトルの意味は?というのは結局なんなのでしょうか、よければ解釈を聞かせてもらえないでしょうか。

    • コメントありがとうございます。

      まとめの手前に追加させていただきました。
      まだサイトに訪問していただけたらと思います。

  • koujing102 へ返信する コメントをキャンセル

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