西加奈子さんの小説「さくら」が映画化され、2020年初夏公開となります。
「サラバ!」「まく子」などの作品で知られ、直木賞も受賞している西加奈子さん。
なかでも「さくら」は初期の傑作と評価する人も多い作品です。
2005年に発表され、15年の時を経て映画化される「さくら」。
一体どんなお話なのでしょうか?
映画「さくら」ってどんな話?
「さくら」は直木賞作家・西加奈子さんのベストセラー小説として絶大な人気を誇っている作品です。
ある家族の崩壊と再生を、一家の愛犬「さくら」の姿を通してあたたかく描いています。
西加奈子「さくら」
昨日病室で読了
胸の中からあたたかい涙の粒のようなもの溢れて 周りいっぱいに広がっていく感覚西加奈子さん小説書くこと始めてくれてよかった
病院の帰り道 本屋に寄り「さくら」の文庫本買った
これで何時でも読める pic.twitter.com/DJU7dNqZt2— かぶさんとんだ (@kabusan_tonda) June 16, 2019
主人公である一家の3兄弟の次男・薫を演じるのは、北村匠海さん。
美形で人気者の兄・一(はじめ)は吉沢亮さん、美少女だけど性格はとても破天荒な妹・ミキを小松菜奈さんが演じます。
美形であるという設定にピッタリの小松さん、吉沢さん。
北村さん演じる薫だけが「普通」という設定ですが、十分美形では…と思ってしまうような、美形3兄弟が実現しました。
西加奈子さんの作品といえば、全編に流れる軽やかな関西弁が特徴。
対して北村さん、小松さん、吉沢さんは3人とも東京都出身の俳優です。
西さんの作品特有の関西弁の心地よさをどんなふうに再現してくれるのか、期待半分、心配半分というところでしょうか。
監督をつとめるのは「ストロベリーショートケイクス」「無伴奏」などで知られる矢崎仁司さん。
繊細な物語を描き出すことに定評のある監督ですね。
矢崎仁司監督のコメント
いつか挑みたかった西加奈子の世界。『さくら』には、私の映画史がすべて入っている。だから、この小説の映画化は、私以外誰にも監督させたくなかった。西さんから投げられたボールは、ド真ん中に投げ返そうと思います。『さくら』に出会えたことを神様に感謝します。
「さくら」には監督もとても思い入れがあるとのこと。
独特の世界観をどのように表現するのか、楽しみですね。
映画「さくら」あらすじ
人気者でハンサムで明るい兄、息を呑むような美少女だけど破天荒な性格の妹、そして平凡な次男の「僕」。
父と母も優しく明るく、いつまでも恋人同士のような二人です。
そんな一家にいつもよりそい、見守っていてくれる愛犬のさくら。
風変わりだけど、幸せに暮らしている家族ですが、ある日長男の一(はじめ)が交通事故に遭ってしまうことから、一家の運命が少しずつ、しかし大きく変わっていくのでした。
「さくら」原作ネタバレ
映画と原作がどの程度同じものになるのかはまだわかりませんが、ここでは原作小説についてもう少し細かくご紹介します。
原作小説は、一人暮らしをする「僕」のもとに父親からの手紙が届くところから始まります。
手紙の内容は「年末、実家に帰ります」。
「僕」はおどろいて実家へ帰ることに。
この父親は、家を出て3年もの間音信不通だったのです。
実家に帰るとそこにいたのは、だらしなく太ってしまった母親と、やる気のない妹のミキ、そして年老いて弱ってしまった愛犬のさくらでした。
3年前「最愛の兄の死」をきっかけにして壊れてしまった家族の残骸がそこにはありました。
誰もが見惚れるほどハンサムで人気者だった長男の一は、交通事故で下半身の機能と顔の半分を大きく損なってしまったことから立ち直ることができず、自ら死を選んだのでした。
それまでは明るく頑張ろうとしていた一家でしたが、誰にも耐えきれるものではありませんでした。
家族はバラバラになり、「僕」も東京で一人暮らしをはじめます。
それから数年後、冒頭の父からの手紙につながるのです。
「さくら」で描かれるのはこの手紙をきっかけにして始まる、家族の再生の物語です。
映画「さくら」キャストは?
北村匠海さん
2008年、映画「ダイブ!!」でデビューした北村さん。
俳優以外にも、モデル、アーティストとしても活動しています。
様々な映画やドラマに出演しており、2017年初めての映画主演作「君の膵臓をたべたい」では日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しています。
近年の作品ではメイン級の役も多く、実力派の俳優です。
小松菜奈さん
2008年、小学生向けファッション雑誌「ニコ☆プチ」などでモデルとしてデビューした小松さん。
誌面だけでなく、CMやPVなどにも多数出演しています。
また俳優としても2014年の作品「渇き。」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞するなど、高く評価されています。
「黒崎くんの言いなりになんてならない」「ジョジョの奇妙な冒険」「坂道のアポロン」など、マンガを実写化した作品に多く参加しています。
吉沢亮さん
先日、今年2度目✨となる吉沢表紙のメンズノンノが発売となりました‼️昨日学園祭にも来てくださった鈴木仁くんなどステキなモデルの方々が沢山いらっしゃる中、表紙を飾らせて頂けるのは本当に光栄です😊✨皆さま、ぜひぜひチェックしてくださいね📚吉沢もかわいい欲しい!と言いながらの撮影でした📸 pic.twitter.com/fIxa83euw8
— 吉沢亮&STAFF (@ryo_staff) November 11, 2019
2009年、大手プロダクション・アミューズの全国オーディションでRight-on賞を受賞し芸能界入りを果たした吉沢さん。
2011年、仮面ライダーフォーゼに出演したことにより注目され、数多くのテレビドラマや映画に出演します。
「リバーズ・エッジ」「あのコの、トリコ。」など、近頃はメインキャストに抜擢されることが多い俳優です。
まとめ
発表から15年経った今も多くの読者に感動を与え続けている「さくら」。
映画になることで初めて作品に触れる方も多いと思います。
映画の公開を記念して、特別カバーの文庫版が発売されるかもしれませんね。
お話の鍵となる「さくら」に抜擢される犬が、どんなお芝居を見せてくれるのかも楽しみです!
映画「さくら」の公開は2020年、初夏を予定しています。
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