映画マニア、管理人です。
今回ご紹介するのは、2017年10月に一足お先に公開された映画「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」です。
日本でも公開が決定し、もうすぐで見ることが出来ます。
設定も結構面白く、内容も現実のリアルな状況を描写しているため期待できますね。
「観るもの全てが魔法にかかる」というキャッチコピーの付いた本作。
どのような作品なのでしょうか。
Contents
あらすじ
もうじき6歳になるムーニーは、母親のハリーと一緒に「マジック・キャッスル」というテキサス州キシミーにあるモーテルで暮らしています。
ハリーは観光客を相手にすることで生活費を稼いでおり、食事は協会の施しや、ムーニーの友達スコッティの母親であるアシュリーからのお裾分けで賄っていました。
モーテルの管理人ボビーは2人を可哀想に思っていたものの、ハリーの荒っぽい性格や、イタズラが過ぎるムーニーに手を焼いていました。
ある日、ムーニーは友達のスコッティ、ジャンシーと一緒に近くの廃屋に遊びに行きますが、スコッティがそこにあった枕に火を付け火災を起こしてしまいます。
それを知ったアシュリーは、スコッティがムーニーと遊ぶのを禁止にしました。
アシュリーから絶縁され、毎日の食事の調達先が減ってしまったため、ハリーは更にお金を稼ぐべく、モーテルの部屋でも商売を始めることに。
その間、ムーニーはバスルームにいるという生活が続きました。
そのことを知ったボビーは、そういった仕事はモーテルの外でやって欲しいとハリーに注意します。
困ったハリーはアシュリーに謝りに行きますが、話がこじれ口論になり、
ハリーがスコッティの前でアシュリーを殴ったことが原因で、児童福祉局に目を付けられてしまい・・・
撮影地&ネタバレ
撮影は、ディズニー・ワールドの近くで行われました。
タイトルの「フロリダ・プロジェクト」はそれにちなんで付けられています。
こちらが予告動画です。
ご覧の通り、モーテルや子供達が遊びに行くお店などが、どれもこれもとてもポップな色合いのデザインとなっています。
色合いもさることながら、カメラワークなども子供の目線に合わせたものになっており、子供の視点から見た世界を中心とした作品と言えるかと思います。
母親が自分と暮らしている部屋で売春を始めたりと、6歳になろうとしている子供の心に大きな違和感を持たせる環境ではありますが、それがこのポップな画面でどう表現されるのか、とても気になりますね。
監督のショーン・ベイカーは2015年の映画「タンジェリン」をIPhoneで撮影したことで知られていますが、本作には35mmフィルムをメインで使い、最後のマジック・キングダムでのラストシーンにはiPhoneを使用したそうです。
また、予告動画には写っていませんが、ディズニーワールドでの撮影は無許可で行われたとのこと。
少しヒヤヒヤさせられるシーンもあるかもしれませんね。
「フロリダ・プロジェクト」海外公式Instagramアカウントがこちら。
撮影の合間のキャストの微笑ましい様子や、モーテルなどもたくさん投稿されています。
SNSでの反応は?
『フロリダ・プロジェクト』観ました。ラブが溢れてました。誰も悪くないのに世界はどんどん悪くなっていくし、いろんな感情が渦巻くけど、ラブ。 pic.twitter.com/eVTBJNHdD7
— 透明ランナー (@_k18) February 26, 2018
ウィレムデフォー、フロリダプロジェクトで好きになった
悪役ばっかやってたのに、急に優しいんだもん
ころっといっちゃったよね
— DosKoi@映画垢 (@eiga_doskoi) February 25, 2018
「フロリダ・プロジェクト」。シングルマザーものとしては是枝裕和「誰も知らない」を思い起こす。一見、あの作品より救いがあるように思えるのは、きっとフロリダの陽光に惑わされているだけ。思いっきり食らった
— 宇野維正 (@uno_kore) February 23, 2018
フロリダ・プロジェクト、予告を観たときからその色彩に一目惚れしてしまったけれど、日本の宣伝で「インスタ映え」と書かれていて、ほんとうにげんなりする。あらすじ読むだけでもなんて誠実さを欠いた表現かがわかるはず。
— yubinooto (@doji_yubinooto) February 12, 2018
どうやら、あらすじとは裏腹にとても愛に溢れた作品のようです。
キャスト
簡単にキャストをご紹介したします。
ムーニー:ブルックリン・キンバリー・プリンス
2010年生まれ
本作の前に「ロボドッグ」という映画に出演していますが、日本未公開作品です。
子役賞を受賞したり、その他の賞にノミネートされたりと、幼いながらもしっかりと実力を評価されているようです。
今回はいたずら好きな女の子の役柄ですが、チャーミングな彼女が複雑な環境の中で暮らす少女をどう演じるのか気になります。
ハリー:ブリア・ヴィネイト
誕生日:1993年6月10日
年齢:24歳
リトアニア生まれ アメリカ ニューヨーク育ち
本作で女優デビュー。
タトゥーは全て本物で、初タトゥーは14歳。
ちょうどその頃ボーディングスクールに通わされ、大学へ行くよりも自らでキャリアを積みたいと18歳で家を出たそうです。
ティーン時代は少しやんちゃだったのでしょうか。
劇中での年齢は不明ですが、若いママがとてもよく似合いますね。
ボビー:ウィレム・デフォー
誕生日:1955年7月22日
年齢:62歳
身長:175cm
アメリカ ウィスコンシン州アップルトン出身
「シャドウ・オブ・ヴァンパイア」「スパイダーマン」など数多くの作品に出演。
コンスタントに映画に出続けているイメージがありますね。
本作でゴールデングローブ賞などの助演男優賞にノミネートされたそうです。
今回はモーテルの管理人ボビーの役ですが、どんな風にストーリーに関わってくるのでしょうか。
監督:ショーン・ベイカー
Forgot to post this from back at Palm Springs Film Festival Gala. But the Parker Hotel in PS has the Shining carpet, doesn’t it? pic.twitter.com/HQE39Bz8l6
— sean baker (@Lilfilm) January 28, 2018
誕生日:1971年2月26日
年齢:47歳
アメリカ ニュージャージー州サミット生まれ
ニューヨーク大学映画学科を卒業後、2000年に「Four Letter Words」で監督デビュー。
先述した2015年の映画「タンジェリン」は3台のiPhoneを使って撮影しました。
ほぼ全作品で、製作・監督・脚本・撮影・編集を兼ねるというマルチプレイヤーぶりですが、「タンジェリン」同様、今回もカラフルな映像となっています。
独特な感性を持つ彼が、貧困をどう描くのか注目です。
まとめ
本作は、子供から見た世界が大きなテーマだと思います。
また、貧困も同じく欠かせないキーワードとなっています。
ハリーは一生懸命働きお金を稼ぎますが、住んでいるところはモーテル。
毎日宿泊代がかかるということは、安いアパートを借りた方が安くつくのは明白であり、まさに負のループに陥っています。
ですが、貧困ゆえに身動きが取れないわけですね。
シングルマザー、貧困、周囲からの目。
本来なら、そんな環境であれば暗くじめっとした映画になることでしょう。
ですが、色合いのせいか子供の無邪気さのせいか、予告動画からはそういった雰囲気は感じられませんでした。
海外の映画評価サイトRotten Tomatoesでも96%の超高評価を得た本作。
どんな期待にも応えてくれることと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメントを残す