キューバの革命家「チェ・ゲバラ」とともに戦った日系人を描いた映画「エルネスト」が10月6日(金)に公開されます。
オダギリジョーさん主演で描かれる日本とキューバの合作映画となっており、公開前から話題となっていますね。
日本では広島など撮影されており、撮影しているところ見てみたかったなぁという後悔の念が浮かんできます。
もちろんキューバでの現地撮影も行われました。
ゲバラの名前やキューバ革命に関してはしられているとおもいます。
しかしゲバラの革命に日系人が関わっていたことを知る人はあまりいないのではないでしょうか。
今回はそれをオダギリジョーさんが演じられていて非常に興味深い題材でもあります。
ちなみにゲバラが来日していたということを知る人も少ないのではないでしょうか。
本作では日本とゲバラの関係を絡めながら、主人公「フレディ前村ウルタード」の姿が描かれていきます。
革命家と運命を共にした日系人の青年の戦いを描いた本作はどのような作品なのか、映画「エルネスト」の内容について紹介していきたいと思います。
Contents
『エルネスト』の作品情報やキャストは?
大注目のエルネストについてキャストは誰が出ているのか、
監督さんなどの情報も知りたいですよね。
そこで作品の情報も記載しておきます。
作品情報
映画「エルネスト」
製作年:2017年
上映時間:124分
製作国:日本・キューバ合作
日本スタッフ監督・脚本:阪本順治
製作:椎井友紀子
撮影:儀間眞悟
音楽:安川午朗
照明:宗賢次郎
美術:原田満生
編集:普嶋信一
録音:照井康政
メイク:近藤美香
衣裳:岩﨑文男
スクリプター:近藤真智子
キューバスタッフ製作:アルマンド・オリベーラ・ノダルセ
監督補:ロランド・ハビエル・アルミランテ・カスティーヨ
ベラスコ原作:「革命の侍チェ・ゲバラの下で戦った日系二世フレディ前村の生涯」
配給:キノフィルムズ
キャスト
オダギリジョー:フレディ前村ウルタード(戦士名エルネスト・メディコ)
永山絢斗:森記者
やはり永山絢斗さんがでているのも期待できます。
管理人的には「藁の盾」の永山さんが非常にかっこいいなと思っていましたのでこれは非常にうれしいです。
『エルネスト』のあらすじや感想(ネタバレ注意)
キューバ革命を成し遂げたあと、日本を訪れていた革命家チェ・ゲバラは広島のドームを見学し、同行していた日本人記者に尋ねます。
「日本人はアメリカに落とされたにもかかわらず、どうしてアメリカに対して怒らないのか?」
ゲバラは日本をあとにしてキューバで政治家として活動したあと「キューバ危機」などを経てボリビアへ渡り、ふたたび革命家としての活動を始めることになります。
ボリビアを祖国にもつ本作の主人公「フレディ前村ウルタード」は医学を学ぶためキューバへと留学していました。
キューバの最高指導者「フィデル・カストロ」が創立したヒロン浜勝利医学校で学んでいたフレディ前村は、学校に訪れたキューバの英雄ゲバラと会話を交わします。
その後、かつてのキューバ同様にフレディ前村の祖国、ボリビアにも革命の波が押し寄せます。
ボリビア軍事政権の打倒と支配からの解放のために祖国ではクーデターが発生し、ゲバラの人間性やカリスマ性に影響を受けました。
強い正義感をもって祖国のために戦うことを決意したフレディ前村は、ゲリラ部隊を率いていたゲバラから戦士名として「エルネスト・メディコ」という名前を授けられ、ボリビアでの戦いに身を投じていきます。
『エルネスト』の感想や考察!オダギリジョーの演技力は?
この作品は日本人が監督を務め、主演も日本人キャストであることから邦画という位置づけではあるものの、作品内において日本語はあまり登場しません。
ほとんどの会話がスペイン語で行われ、もちろん主演のオダギリジョーさんも日系人の役ということでスペイン語をマスターして現地の俳優と台詞のやりとりをしています。
海外作品にも多く出演し、外国語への対応力が高いオダギリジョーさんだからこそ日系人であるフレディ前村の役にも説得力が出たといえます。
また脚本の執筆のために現地での綿密な取材が行われ、手間を惜しむことなく製作されたことが作品のクオリティにつながっています。
本作は史実に基づいて製作されているため、作中でも史実通りフレディ前村はボリビアの戦いで最期を遂げてしまいます。
医師を目指しながら自由のために戦うことを選んだ彼の生きざまは、革命家チェ・ゲバラに通ずるものがあり、フレディ前村の生涯を通して革命家チェ・ゲバラの姿が浮き彫りになる構成になっています。
アメリカに屈することなく自らの信念のために戦ったゲバラが広島を訪れた際に漏らした「なぜアメリカに責任を問わないのか」という趣旨の発言は映画の中だけでなく実際にあったものとして伝えられていますが、彼の言葉だからこそいつまでも耳に残り、その言葉の意味を考えさせられます。
まとめ
「チェ・ゲバラ」といえばキューバ革命を成し遂げた英雄として今もなお語り継がれている人物です。
祖国キューバをはじめ独裁的な支配に苦しめられていた当時の人々に大きな影響を与え、その行動力と求心力で多くの支持を集めました。
日本ではキューバ革命やチェ・ゲバラの人物像に関してはあまり広く知られているとは言えず、ゲバラが来日した際にも当時の新聞などではあまり取り上げられることがなかったといいます。
有名ではあるものの、ゲバラが具体的に何をしたかわからないという方は、そこに日系人がいたという新たな切り口で製作された本作を見ることで、ゲバラやフレディ前村、南米の歴史やアメリカとの関係について知るきっかけになるかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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