こんにちわ、こうじです!
今回はスリラー映画ファンには見逃せない、2017年、第70回カンヌ国際映画祭で男優賞と脚本賞をダブル受賞した、
今年世界的に大ブレイク間違いなしの米英仏合作のスリラー映画『ビューティフル・デイ』を紹介します。
二つを受賞するのは非常に話題作であると言っても過言ではないでしょうね。
そんな『ビューティフル・デイ』を一生懸命紹介させていただきますね。
Contents
映画『ビューティフル・デイ』のあらすじ
ニューヨークで年老いた母親と静かに暮らす主人公のジョーは、湾岸戦争の退役軍人、FBI捜査官をしていました。
戦闘でのトラウマと父親からの虐待のトラウマによる酷いPTSD(トラウマ障害)を抱え、フラッシュバックに悩まされ、FBIも結局辞めてしまいました。
その後は、行方不明の女の子を探し救済するという仕事を請け負うことで生計を立てておりました。
ある日、ニューヨーク州の上院議員から、誘拐され売春組織で裕福層相手の娼婦として働かされている娘のニーナの救出を依頼されます。
その売春組織から娘を戻すのはそうは簡単ではなく、この上院議員も、ジョーの仕事を全うするためには手段を選ばない惨忍なやり方を知っての依頼でした。
なんとか、ニーナを売春組織から救出し、依頼主の父親との待ち合わせ場所であるモーテルで待っていると、テレビで依頼主である、ニューヨーク州の上院議員が自殺したというニュースが流れ、その直後に、2人の汚職警官が部屋に乱入し、ニーナをさらってしまいました。
その後、ジョーはジョーの仕事の仲介者達がジョーの住所を探しにきた、何者かに殺された事を知ります。
そして、家に帰ると、母も殺されてしまっていたのです。
ジョーの母を殺し、ジョーの帰りを待っていた2人の汚職FBIエージェントの一人をジョーは簡単に殺し、もう一人を半殺しで尋問し、誰が彼らを操っているのかを聞き出しました。
映画『ビューティフル・デイ』のネタバレ
どうやら、このすべての悪事を操っていたのは、ニューヨーク州の知事、ウィリアムズで、ニーナはウィリアムズの「お気に入り」だとうことが判明したのです。
結局、ジョーはこの仕事を請け負うことで、母親も知人も全て失ってしまい、罠にはめられたとでも言えるような状況になってしまったのです。
一時は母親の遺体とともに自殺しようと思ったジョーですが、ニーナを助けなければならないと思いなおし、そして今までの色んな情報を思い返してみると、どうやら、ニーナの父親が自分の選挙に有利になるように、ニーナをその売春組織に売ったのだということに気が付きました。
そして、その父親は後から罪悪感を感じ、ニーナを助けたいと思うのですが、警察やFBIは知事とぐるになっているので、裏社会のジョーを雇ったのでした。
モーテルから連れ去られたニーナは知事、ウィリアムズの別荘に連れて行かれていたのですが、ジョーはその別荘に行きました。
しかしすでにウィリアムズは死んでおりました。
キッチンでは血まみれでニーナが食事をしていたのです。
その後、食事に入ったレストランで、ジョーはニーナの前で、心身ともに疲れ果てて意識を失ってしまいますが、ニーナ―はジョーを起こし、笑顔で「It’s a beautiful day.」と言うのです。
映画『ビューティフル・デイ』の海外の評判
映画情報サイトの「ロッテン・トマト」の映画評論家スコアは88%、一般観客スコアは、今のところ78%となかなかのスコアですね。
お決まりのバイオレンススリラー映画のような、筋肉隆々の主人公の超人的アクションと銃撃(ジョーの武器はハンマー)というのとはだいぶちがいます。今までにない、バイオレンススリラーではないでしょうか。
The 'You Were Never Really Here' director Lynne Ramsay knows what you expect from an action movie, and she’s not going to give it to you https://t.co/4j8a0g7wuH pic.twitter.com/aVNVq52g5S
— GQ Magazine (@GQMagazine) April 7, 2018
監督のリン・ラムジーは人が期待するお決まりのアクション映画とは何かをよく知っている、しかし、この映画では彼女は敢えてその期待には答えない。
ーGQ Magazine Twitter
作品を観た方の感想
私はレディオヘッドのファンです。
この映画の音楽をメンバーのジョニー・グリーンウッドが担当しているということで観賞しました。
映画の内容は、クライムサスペンスムービーとしては割とよくある設定です。
おじさんと少女の組み合わせから、レオンにちょっと似ているような気もしましたが、実際に観てみると違った印象です。
この映画の魅力は、独特の映像美とグリーンウッドの音楽の見事な融合にあると思いました。
現実と非現実を浮遊しながら行き来しているような感覚です。
上映時間が短めの映画ではありますが、作品の世界観にどっぷり浸れます。
個人差はあるのでしょうが、そこまで残虐なシーンがあるわけでもないのに、結構精神に堪えるものがありました。
肉体的な痛みというよりは、トラウマやフラッシュバックのように精神的に内側から刳られるような感じです。
好みは分かれそうですが、佳作だと思います。
過去にトラウマを負った元軍人の男と少女との物語。男は、元軍人で過去の殺人で心にトラウマを抱えて生きている。そんな暗い過去を背負いながらの日々に一つの依頼が舞い込んできた。売春組織に捕まった少女の奪還という依頼を受け男は少女を売春組織から救い出すことはできたが、男は少女に自分の姿を投影して、しだいに二人の
距離が近くなっていく。男の哀愁漂う演技がとても印象深く、セリフもそれほど多くはないけれど、母親との場面はとても切ない。バイオレンスで、暗い場面ばかりかと思いきや突然美しい映像がでたりで、心理的描写が繊細に描かれていているところも見どころです。
製作、脚本、そして監督の三役を務めたリン・ラムジーが主人公ジョーに寄り添い丁寧に内面を描いた見事なスリラー映画です。また、ジョーに扮したホアキン・フェニックスの演技力が秀逸で、寡黙なジョーを圧巻の表現力で演じ終始観客を釘付けにします。一人の人間を情感豊かに描いた本作は批評家からも絶賛され、第70回カンヌ映画祭では男優賞と脚本賞を受賞しています。ニューヨークに住む退役軍人のジョーはPTSDを抱え、年老いた痴ほう症の母親を面倒みながら失踪した少女たちを探し出す仕事で生計を立てています。ある日、家出して売春宿で働かされている娘のニーナを取り戻してほしいと言う上院議員の依頼を引き受けます。救出に成功するジョーですが、上院議員のライバルである現州知事の手回しにより上院議員は殺され、更に救出したニーナも連れ去られてしまいます。母親をも殺害されたジョーは、ニーナを奪還するべく州知事の豪邸に乗り込みます。
映画『ビューティフル・デイ』のキャストは?
気になるキャストはこんな感じです。
ジョー(主人公) /ホアキン・フェニックス 43歳、プエルトリコ出身
子役からの長い経験を持つ実力派俳優です。映画『ウォーク・ザ・ライン 君につづく道』(2006)ではゴールデングローブ賞主演男優賞とグラミー賞を受賞し、映画『ザ・マスター』(2012)ではベネチア国際映画祭の男優賞を受賞しています。
今回はカンヌ国際映画祭で男優賞を受賞していますから、彼のPTSDに苦しみ、惨忍さと優しさを兼ね備えた複雑な役どころをどう演じるかも注目の的ですね。
You better believe we are celebrating #NationalJoeDay. #BringTheHammer pic.twitter.com/xF7Brqdyoz
— You Were Never Really Here (@YouWereNeverMov) March 27, 2018
二ーナ /エカテリーナ・サムソノフ (15歳、ニューヨーク出身)
モデルとしてH&MやGAPなどで活躍していたようですが、女優としては2017年の映画『ワンダーストラック』に出演しているようです。
ジョーの母 /ジュディス・ロバーツ (83歳、アメリカ)
女優として長いキャリアを持つ実力派脇役女優です。最近ではNetflixオリジナルドラマシリーズ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』に出演してました。
Don't mess with the Golden Girls. #OITNB #Taslitz pic.twitter.com/ZlUbTeL1RW
— Next Level Crazy (@nextlevelcrazy) October 14, 2015
まとめ
いかがでしたか?
暴力、PTSDで幻覚に苦しむ姿、人身売買、腐敗した政治家、そしてそれに癒着する警察官やFBI、とても暗い題材ばかりが取り上げられている中で、人を助けることで自分が救われているジョーの希望、トラウマという共通の苦悩を持つジョーとニーナの絆を見出そうとする作品ではないでしょうか?
敢えて、やや太めの中年(笑)として演じるホアキン・フェニックスの演技も高く評価されております。
日本公開は2018年06月01日です。
楽しみですね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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